フランス在住のガンバ奏者
酒井 淳によるフォルクレ
クリストフ・ルセも共演!
日本語帯・解説付
フランス在住のガンバ奏者、酒井 淳とクリストフ・ルセ、マリオン・マルティノによるアントワーヌ・フォルクレのヴィオールと通奏低音のための曲集。
太陽王ルイ14世に認められヴェルサイユの宮廷音楽家となったアントワーヌ・フォルクレ。フォルクレは、17世紀後半から18世紀のフランス音楽界でヴィオラ・ダ・ガンバの名手として高い評価を受け、当時関心が高かったイタリア様式を取り入れた華麗な名人芸で斬新な作品を発表しました。音楽性とは別に彼の激しい振幅の大きな性格や妻や息子(ジャン=バティスト)への暴力といった事実がフューチャーされ、同時代人であるマラン・マレの優雅さと対照的に語られることも多く、アンリ・ル・ブランの「ガンバを擁護する」(1740)にある「マレは天使の如く、(父)フォルクレは悪魔の如く奏く」という名高い言葉もフォルクレの印象を大きく左右しています。酒井淳は、そのようなフォルクレ像にとらわれることない、自身が感じた音楽の感触を頼りに、安定した技巧やクリストフ・ルセの絶妙のサポートはもちろんのこと真摯に作品に向き合った演奏を聴かせてくれます。この日本仕様盤の解説書には、酒井自身が書き下ろした「フォルクレ讃」が収められています。
酒井 淳は名古屋生まれのガンバ奏者・チェロ奏者・指揮者。レ・タラン・リリクやル・コンセール・ダストレなどの古楽アンサンブルの通奏低音奏者として、数々の演奏会とCD録音を手掛けています。室内楽に力を注いでおり、シット・ファスト(ガンバ・コンソート)やカンビニ弦楽四重奏団の創立者として活躍しています。またソロでは、フランス・ヴィオール音楽のスペシャリストとして高く評価され、近年はフランスのディジョンやリールのオペラ座、オペラ・コミック座にて、シャルパンティエやモーツァルトなどの指揮し、成功を収めています。(キングインターナショナル)
【収録情報】
フォルクレ:ヴィオールと通奏低音のための曲集
Disc1
● 第4組曲(マレッラ/クレマン/サラバンド「ドーボンヌ」/ブルノンヴィル/サンシ/パッシーの鐘、ラトゥール)
● 第2組曲(ビロン/マンドリン/デュブリュイル/ルクレール/シャコンヌ「ビュイソン」)
Disc2
● 第3組曲(フェラン/ルジャント/トロンシャン/アングラーヴ/デュヴォセル/エノー/シャコンヌ「モランジ、またはプリセ」)
● 第1組曲(ラボルド/フォルクレ/コタン/ベルモン/ボルテュゲーズ/クープラン)
Disc3
● 第5組曲(ラモー/ギニョン/サラバンド「レオン」/ボワソン/モンティニ/シルヴァ/ジュピテル)
酒井 淳(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
クリストフ・ルセ(チェンバロ)
マリオン・マルティノ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
録音時期:2015年7月、9月
録音場所:パリ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
レ・タラン・リリックの仲間たちの息の合った演奏。ルセのクラヴサンは陰に日向に雄弁に、しかし控えめにアンサンブルを支え、リードする。ヴィオールのマスカリンな荒々しさも、2本のヴィオールがひとつになって品格のある響きに変貌、音楽が息づく。“悪魔”と評されたフォルクレ、実は天使?★(田)(CDジャーナル データベースより)